脱結果主義。努力や行動に隠れて、心の感度と自分の考えを無視するのをやめる。


まずは無自覚の消耗に気づく


無理をすればなんとかなる! 

圧倒的努力をし続ければうまくいく! 

行動を止めずに走り続けろ! 

限界を超えたところに可能性がある! 

まだ見ぬ世界へチャレンジし続けることが大事だ! 


これを長年やり続けたかつての私は、結果的にボロボロになりました。 


自分の好きなことを選んでやっていたとしても、圧倒的努力や限界超えを美学に行動することは、結果として精神的なエネルギーの負債を増やしてしまいます。 


常に勝ち負けの世界に生き、アドレナリンと心身の緊張とともに生きるスタイルでは、いつか心のスタミナが切れてしまいます。 


 いつもリング上の幻想と戦っていて、この社会で生き残るために必死な毎日。

 何と戦っているかもわからず、ただ漠然と人生や自分自身と戦う、もしくは思い通りにはいかない社会や他者を納得させるために戦う。  

いったいいつまで、心をすり減らしていることにも気づかずに戦い続けるのか…。 

戦うこと自体にアイデンティティを見いだせる年代の頃ならまだしも、このままいつまでも走り続けることはできないとどこかで気づいていながら、止まれなくなってしまいます。 


結果ややりがいを餌に走り続けるには限度がある


何かを獲得して得られるものは一時的な満足感がほとんどで、心の深い部分から満たされるような幸せには結びつきません。  

ただ自分に鞭打って走らせるだけでは、結果を得ても心の負債は増える一方です。 

仕事がうまくいっても、どれだけやりがいを見出せたとしても、いつか心の負債を返す時がやってきます。 マイナスに膨らんだ精神的な負荷と、麻痺させてきた感覚を取り戻すかのように、心がついていかなくなる時がやってきます。 それでも走り続けようとするのであれば、身体を壊すか、心が壊れるか、何らかの強制終了がかかることになります。  


いくら前向きに進もうとしても心身のストレスは見えないところで蓄積していき、ある時、臨界点を越えて顕在化します。 


 心と身体のストレスをケアする方法は語られても、はじめから継続可能なライフスタイルや働きかたを構築する方法はあまり議論されないように思います。 



弱さってなんだ?価値ってなんだ?

やりたいことなら無理して当然。少しぐらいの我慢は必要。頑張り続けられないのは自分が弱いからだ…。 本当にそうなのだろうか…。 


無理ができて、我慢に耐えられて、努力を維持できて、結果を出せていることが、本当に「人の価値」なのだろうか? 

自分に正直に生きようとして、だからこそ自分の感覚を大事にできる環境や仕組みを、時間がかかっても一から整えようとする。

 少しずつみんなが無理することではなく、個人の資質が発揮される自然な循環を根底からつくっていくほうが重要なのではないかと思います。 行動できても、努力できても、環境の言いなりになっている人は案外多いもの。 


また、アイデンティティの確立(承認欲求)によって行動し続ける人も、自意識に振り回されています。 一見アクティブに見えても、どちらも受動的な生き方であり、創造的な生き方とはかけ離れています。 




精神的なサスティナビリティ

自然の摂理のような無理のない循環、継続可能なライフスタイルや働きかた、環境や人との関係性をつくるために、考えかたの基盤から変えていくことが重要な時期だと思います。


 考え方の基盤を変えるには、「ありかた」や「美意識」から見直す必要があるし、一人ひとりが感度を取り戻す必要があります。 人の評価、社会の価値感、結果の良し悪しに頼らず、自分はどんなことに価値を感じるのかを掘り下げ、言葉にできるほど明確にすることが重要です。 


社会で勝者を目指すことと社会的弱者であることは、どちらも社会のリングに上げられた受動的生き方でしかありません。  


勝ちも負けも、強弱も、良し悪しも… その基準軸の上にいる限り、今は気づかなかったとしても心は疲弊していきます。 


関連記事:

精神的なサステナビリティ。生きかたの基盤を整える5ステップ

一人からでもはじめよう

 大事なのは「自分のものさし」をもち、心の感度を閉ざさず、経済的にも継続可能で豊かな循環を「自分一人からでもはじめる」こと。


 自分一人からでもはじめようとしなければ、取引なく対話的に人間関係を築ける人とはつながっていきません。 


 表面的な仲間意識は虚しさを生みだし、孤独を受け入れて自分から生き方や考え方を変えようとする人は、やがて豊かな人間関係を生み出します。

いまこの時期に大切なことは、がむしゃらな努力ではなく、基盤から覆してつくり直す、根本的で創造的な取り組みです。 


 いま私たちが大切にすべきことは対処策を探すことではなく、根本中の根本から見直すこと。


 自分が生きていることの実感から見直すことだと思います。  


かとうゆか



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